5月31日日曜日劇団衛星「珠光の庵」晴松亭行ってきました~。私も昔親戚のおばさんに連れられて行ったことのある、地元では有名なお茶室です。「中條さんとこのお茶室」というとだいたい通じます。・・・そんなわけで今回は母の従妹と一緒に行ってきました。

楽しかったですよ~。

珠光というのは詫び茶の祖と言われる村田珠光のことで、千利休のお師匠さんです。「あ、評伝ものなのね」と思って観に行ったのですが、珠光が詫び茶を生み出すきっかけとなったある一夜の物語で、そこにまるで証人のように観客が立ち会う、というちょっと変わったお芝居でした。

開演を待ちながら世間話をしている来場者のところに、お寺の小僧さん役の俳優がやってきて、茶室に案内してくれるのですが、そこでは既にお茶のあてっこをする賭け事「闘茶」が行われており、次々登場人物が現れます。私たち観客は、お芝居の観客として荷物を邪魔にならないようにおさめたり、足が悪い連れのために座椅子を貸してもらったり、もぞもぞしているうちに、この席の主である一休さんから、他の登場人物に「闘茶の客」として紹介されます。

「お客と言われても・・・」と戸惑ってしまうのですが、闘茶のルールが説明されると、だんだん緊張もほぐれ、やがて珠光が登場し、10連チャンでお茶の味をききわけるという離れ業をやってのけるシーンの頃には、すっかり場に吸い寄せられ「わーすごいさすがじゅこうさん!当てちゃったよ~!!」と普通に喜んでしまうまでに。あら不思議。

最近のプロレスを私は観たことがないのですが、この仕組み、ちょっとプロレスに似てるかもしれないですね・・・

この後、珠光が恋した今は亡き小夜の幻が現れそれをきっかけに簡素静寂の茶に目覚める・・・みたいな展開になるのですが、わりとここらへんあっさりしてたので、強引ちゃ強引やなあと思ったのですが、この儚げで嫋やかな美女が結構な無茶ぶりさんで秘かにサディスティック風味なところが私的には面白かったです。

場面転換ならぬ会場移動(そう、アトラクションみたいに場所を移動するんですよ!)や、効果的に挟み込まれた照明の切り替えが、思考というよりは、体に働きかけてくるので、どこに居るのかはよくわからないんだけれど、物語に入り込む、というよりは「何か、その、空間」に入り込む、という感じでした。

お茶会演劇ということで、最後には私たちは珠光の客として、お茶とお菓子を出していただいたのですが、期待していた通り、そこらへんのお茶席で見かけるのよりも、みなさんとても所作が美しく、すがすがしい気持ちになりました。

登場人物総出でお茶を運んでくださったので、隣どうしで「あ、遊女さん来た!あっち一休さん来るよ!いいな、珠光さん出してくれるのか」などと、楽しみにしながら待ちました。因みに私は将軍様にお茶を出していただき、亡霊さんに下げていただきました。いいでしょ~。

終わってみると思っていたよりも長い上演時間でしたが、一緒に来たおばさんもその友達も楽しんで観ていたようです。
私もお芝居を観ていたのに、なんだかリラックスして体がラクになるといるというあまりない体験をしました。
あ、リラックスつながりで、聞香演劇とかやってくれないかなあ。でも高くなりそうだし難しいかなあ・・・。楽しいと思うんだけど・・・。

観終わってから当日もらったパンフレットを読んだら珠光さん「くたびれた中年」って書いてありました。そうだったのか!珠光さん髪ふっさふさで若くてかわいらしくなかった?私がもう中年だから珠光さんが若くてかわいらしく見えるの?どうなの?でも聞いてみようにも友人も中年だしな・・・ううん・・・ま、いっか。

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