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映画「幕が上がる」観た。
公式サイト http://www.makuga-agaru.jp/
(監督・原作者・出演者コメント有り)

個人的には
青春時代の昔を懐かしむというより
形は違えど 今ある葛藤に
改めて向き合うような映画だった。

行き詰まり 葛藤する中で
誰かの力を借りる、
けれど自分の足で歩く、
終わりのない道を それでも進む
彼女たちの歩みの力強さに
背中を押されるような気持ちになった。

…………………

高校の弱小演劇部が
一念発起して全国を目指すお話。

演劇も、運動部と同じように
力を競い合う大会があるのだと
実は 数年前まで知らなかった(笑)。

演劇は
スポーツの勝敗とはちょっと違うから
勝ち負けといっても難しいなと思う。

それでも、目指すものに向かっていくのは
終わりのない旅みたい。

この映画、
演劇経験の有る無しによって
見方は変わってくるのかな。
自分は、演劇経験はあるけれど
どこかに属して
継続して活動している訳でも
特に実力がある訳でもなく…
微妙な立ち位置ではあるけれど(笑)。

そんな自分が見た
この映画を振り返ってみた。

(長々と羅列で すみません…)
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自分の家族を語る言葉を 考えていた場面。
言葉が入ってこない、と言われていた。

いいことだけを挙げるのでは
見ている人に届かないということか。

負の感情も見せていいんだ。

日常の中では なかなか
見せない方がヨシとされる風潮もあるけど。
それは、本当に向き合うべきものから
目をそらしているだけなのかも。

災害後の心のケアで
そういうものを 外に出すことをすすめる
取り組みを見たことがある。

だから、そういうことは必要なのだと思う。
そして、演劇ならではの要素じゃないかと
自分では思っている。

……………
ぎくしゃくしていた二人も、
部長の計らいもあり 打ち解けて 良かった。

お互いに 欠けてるところがあるねと
言っていたけれど…
思わず言いたくなった。
欠けてるから、演劇を やるんじゃないのかな!
みんな同じでは面白くないし、
実際 同じでもない。
演出をする部長は
たぶん そんな欠けた者同士が
うまく補い合って
活かし合っていけるようにと
考えていたのだろう。

そうしたことは演劇に限らず
常に身の回りでも
求められていることかもしれない。

……………
大会の場面では
舞台の裏側が垣間見られた。

演劇というと、何だか
演じることや表現力
芸術面などに目が向くけれど、
それだけでは舞台は作れないようで。

大会では、時間制限の中
大道具をセッティングしたり
照明や音響など それぞれの持ち場への
確認や指示など行われていた。
ひとつの舞台を つくり上げる過程には、
色々な力が要りそうだ。

人数が限られたところでは
一人一人に多方面の力が
求められるかもしれないけど。

そしてひとつの集団として
総合的な力を持てると
よりうまく機能する…のかな?
など、考えていた。

そう考えると、演劇活動で得られる力は
他のことにおいても活かされるような気がする。
………………

演劇に そういう面があるとして、
実際 身近に誰もが気軽に
というわけには いかないこともある。

自分の夢へと進んだ 先生のことを思う。

右も左も分からなかった演劇部員たちに
道筋を示してくれた先生。
地区大会を突破して 次は県大会という時に
演劇部を去ってしまう。

先生は裏切りだと言った。
自分が別の舞台に立つことを。
先生を辞めて演劇の道へ進むことを。

胸が痛かった。

親の立場だと、安定した仕事を子に望むのは
普通なのかもしれない。
演劇をするということは そういうものを捨てて
色々なものに背いていくことなのだろうか。

答えが出ない
色々な気持ちが渦巻いた。

先生が部員たちに見せた東京の夜景、
そびえるビルのまばゆい光を思い出した。

“演劇を目指す人は星の数”
確かにそうかも。
けれど手放しに綺麗だと感動できなかった。

輝ける場所や 輝き方は
他には ないのだろうか。
悶々とした。

演劇に限らず何の仕事でも
その道の一流を目指すなら、やはり
優先順位はつけねばなるまい。

けれど、そんな一握りの人
じゃない方の自分たちにも
自分たちなりの道が
あるんじゃないかと思うわけで。

夢へ向かう道の途中には
たぶん誰にも葛藤がある。
避けては通れないものだろうな。

先生という寄りどころを失った 生徒たちは
それでも自分たちの力を信じて
進む気持ちに至った。

映画の最後
“幕が上がる”のタイトルが出た。

ああ、ここからまた 新しいスタートなんだ。
そう思うと胸が熱くなった。

現実的に考えて
全国を狙えるレベルでは ないかも知れない。
けれど踏み出していく姿に
突き動かされるような気持ちになった。

銀河鉄道の夜、みたいに
たどり着けないとしても
どこまでも行ける切符を
持っているなら…進まねば!

行き先は…よく分かってないけど(笑)。
簡単には置いていけない
荷物も背負っているけど。

とにかく それでも
ひとりじゃないのだから、
誰かの力も借りながら
自分の足で歩いていけば…と
シンプルな思いに戻ってきた。

ありがとう。
がんばろう。
私たちの 幕が上がる。

エンドロールに流れる
「青春賦」http://seishunfu.com/ 
いろいろ思いが重なって
はらりと零れるものがあった。

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